腎炎 - 富田林の泌尿器科

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腎炎とは

腎炎は、腎臓の炎症を示す病気の総称です。腎炎は、急性と慢性に分けられ、また、糸球体腎炎と間質性腎炎に分類されます。腎炎は、早期発見と適切な治療が重要な疾患です。
腎臓は、体内の老廃物や余分な水分を濾過し、尿として排出する重要な臓器です。この腎臓に炎症が生じると、腎機能が低下し、体内に老廃物や水分が貯留することがあります。腎炎は、放置すると腎不全に至ることもあるため、早期発見と適切な治療が重要です。

腎炎は、さまざまな原因によって引き起こされます。感染症や自己免疫疾患、薬剤の副作用などが腎炎の原因となることがあります。また、遺伝的要因が関与する腎炎もあります。
腎炎の症状は、血尿や蛋白尿、浮腫、高血圧など、さまざまです。しかし、初期には無症状のことも多く、検尿や血液検査で偶然発見されることもあります。

腎炎の診断には、尿検査や血液検査、画像検査などが行われます。また、必要に応じて腎生検が行われることもあります。
腎炎の治療は、原因に応じた薬物療法や食事療法、透析療法などが行われます。早期発見と適切な治療によって、多くの場合、良好な予後が期待できます。

腎炎の定義

腎炎とは、腎臓の炎症性疾患の総称です。腎炎は、腎臓の機能低下を引き起こし、放置すると腎不全に至ることもあります。腎炎は、糸球体や尿細管、間質など、腎臓のさまざまな部位に炎症が生じる疾患です。

腎臓は、体内の老廃物や余分な水分を濾過し、尿として排出する重要な臓器です。腎臓は、糸球体、尿細管、間質などの構造からなり、それぞれの部位が複雑に機能しています。腎炎は、これらの部位のいずれかに炎症が生じる疾患です。

腎炎は、炎症の部位によって、糸球体腎炎と間質性腎炎に分類されます。糸球体腎炎は、腎臓の糸球体に炎症が生じる疾患で、急性糸球体腎炎と慢性糸球体腎炎に分けられます。間質性腎炎は、腎臓の間質に炎症が生じる疾患で、薬剤性、感染性、自己免疫性などに分類されます。

腎炎は、さまざまな原因によって引き起こされます。感染症や自己免疫疾患、薬剤の副作用などが腎炎の原因となることがあります。また、遺伝的要因が関与する腎炎もあります。

腎炎は、早期発見と適切な治療が重要な疾患です。腎炎を放置すると、腎機能が低下し、体内に老廃物や水分が貯留することがあります。さらに、腎不全に至ることもあるため、注意が必要です。

腎炎の種類

腎炎は、発症の仕方によって、急性腎炎と慢性腎炎に分けられます。また、炎症が生じる部位によって、糸球体腎炎と間質性腎炎に分類されます。

急性糸球体腎炎

急性糸球体腎炎は、数日から数週間の経過で発症する腎炎です。急性糸球体腎炎は、溶連菌感染症や他の細菌感染症、ウイルス感染症などに続発することが多いです。急性糸球体腎炎では、血尿、蛋白尿、浮腫などの症状が見られます。

急性糸球体腎炎は、感染症によって引き起こされる免疫複合体が糸球体に沈着することによって発症します。免疫複合体は、抗原抗体反応によって形成されるもので、糸球体の炎症を引き起こします。

急性糸球体腎炎の症状は、血尿、蛋白尿、浮腫、高血圧などです。また、全身症状として、発熱、倦怠感、関節痛などを伴うこともあります。

急性糸球体腎炎の治療は、原因となった感染症の治療と、腎臓の炎症を抑える治療が行われます。抗菌薬の投与や、ステロイド薬の使用などが行われます。また、安静や水分制限なども必要です。

急性糸球体腎炎は、適切な治療によって、多くの場合、良好な予後が期待できます。しかし、まれに慢性糸球体腎炎に移行することもあるため、注意が必要です。

慢性糸球体腎炎

慢性糸球体腎炎は、数ヶ月から数年の経過で徐々に進行する腎炎です。慢性糸球体腎炎は、IgA腎症、膜性腎症、巣状糸球体硬化症などに分類されます。慢性糸球体腎炎では、蛋白尿、血尿、高血圧などの症状が見られます。

慢性糸球体腎炎は、さまざまな原因によって引き起こされます。IgA腎症は、免疫グロブリンAが糸球体に沈着することによって発症します。膜性腎症は、糸球体基底膜に対する自己抗体によって発症します。巣状糸球体硬化症は、糸球体の一部が硬化することによって発症します。

慢性糸球体腎炎の症状は、蛋白尿、血尿、高血圧などです。また、浮腫や全身倦怠感を伴うこともあります。慢性糸球体腎炎は、長期間にわたって徐々に進行するため、症状が現れにくいこともあります。

慢性糸球体腎炎の治療は、原因に応じた薬物療法や食事療法が行われます。ステロイド薬や免疫抑制薬の使用や、降圧薬の投与などが行われます。また、塩分制限や蛋白質制限などの食事療法も重要です。

慢性糸球体腎炎は、適切な治療によって、腎機能の低下を抑えることができます。しかし、進行した場合は、腎不全に至ることもあるため、注意が必要です。

間質性腎炎

間質性腎炎は、腎臓の間質に炎症が生じる腎炎です。間質性腎炎は、薬剤性、感染性、自己免疫性などに分類されます。間質性腎炎では、発熱、皮疹、関節痛などの全身症状や、尿量減少、腎機能低下などの腎症状が見られます。

間質性腎炎は、薬剤の副作用によって引き起こされることが多いです。抗菌薬やNSAIDs、利尿薬などが原因となることがあります。また、感染症や自己免疫疾患によっても引き起こされます。

間質性腎炎の症状は、発熱、皮疹、関節痛などの全身症状や、尿量減少、腎機能低下などの腎症状です。また、血尿や蛋白尿を伴うこともあります。

間質性腎炎の治療は、原因に応じた薬物療法が行われます。薬剤性の場合は、原因となった薬剤の中止が必要です。感染性の場合は、抗菌薬の投与が行われます。自己免疫性の場合は、ステロイド薬や免疫抑制薬の使用が行われます。

間質性腎炎は、早期発見と適切な治療によって、良好な予後が期待できます。しかし、慢性化した場合は、腎機能の低下が進行することがあるため、注意が必要です。

腎炎の症状

腎炎の症状は、腎炎の種類や重症度によって異なります。腎炎の主な症状には、以下のようなものがあります。

  • 血尿 尿に血液が混じる症状です。肉眼的血尿と顕微鏡的血尿があります。肉眼的血尿は、見た目で尿に血液が混じっているのがわかる状態です。顕微鏡的血尿は、肉眼では見えませんが、顕微鏡で尿を調べると血液が混じっているのがわかる状態です。
  • 蛋白尿 尿中に蛋白質が排泄される症状です。尿が泡立つことがあります。蛋白尿は、腎臓の糸球体の障害によって引き起こされます。
  • 浮腫 体内に水分が貯留し、むくみが生じる症状です。顔面や下腿に現れやすいです。浮腫は、腎臓からの水分排泄が減少することによって引き起こされます。
  • 高血圧 腎臓の機能低下によって、血圧が上昇する症状です。高血圧は、腎臓の障害を悪化させる要因にもなります。
  • 全身症状 発熱、倦怠感、食欲不振などの全身症状が見られることがあります。これらの症状は、腎炎に伴う炎症反応によって引き起こされます。
    ただし、腎炎の初期には無症状のことも多く、検尿や血液検査で偶然発見されることもあります。また、慢性腎炎では、症状が現れにくいこともあります。

腎炎の症状は、腎臓の障害の程度によって異なります。軽度の腎炎では、症状が現れないこともありますが、重度の腎炎では、尿量の減少や腎不全症状が現れることがあります。

腎炎の症状がある場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。早期発見と適切な治療によって、腎機能の低下を防ぐことができます。
また、定期的な検診で腎炎を早期に発見することも大切です。

腎炎の原因

腎炎の原因は、腎炎の種類によって異なります。腎炎の主な原因には、以下のようなものがあります。

  • 感染症 溶連菌感染症や他の細菌感染症、ウイルス感染症などが腎炎の原因となることがあります。感染症によって引き起こされる免疫反応が、腎臓の炎症を引き起こします。
  • 自己免疫疾患 全身性エリテマトーデスや血管炎などの自己免疫疾患が腎炎の原因となることがあります。自己免疫疾患では、自己抗体が腎臓の組織を攻撃することによって、腎炎が引き起こされます。
  • 薬剤性 抗生物質やNSAIDs、利尿薬などの薬剤が腎炎の原因となることがあります。薬剤によるアレルギー反応や中毒性の影響によって、腎炎が引き起こされます。
  • 遺伝的要因 IgA腎症や Alport 症候群などの遺伝性疾患が腎炎の原因となることがあります。遺伝的な要因によって、腎臓の構造や機能に異常が生じることによって、腎炎が引き起こされます。
  • 原因不明 特発性腎炎など、原因が明らかでない腎炎もあります。特発性腎炎の原因は、まだ十分に解明されていません。
    腎炎の原因を特定することは、適切な治療を行うために重要です。原因に応じた治療を行うことによって、腎炎の進行を抑えることができます。

感染症による腎炎では、原因となる感染症の治療が必要です。抗菌薬の投与や、ウイルス感染症に対する対症療法などが行われます。

自己免疫疾患による腎炎では、自己免疫反応を抑える治療が必要です。ステロイド薬や免疫抑制薬の使用などが行われます。

薬剤性腎炎では、原因となる薬剤の中止が必要です。また、腎機能の回復を促す治療が行われます。

遺伝性腎炎では、症状に応じた対症療法が行われます。また、腎不全に至った場合は、透析療法や腎移植などが必要になることもあります。

特発性腎炎では、症状に応じた対症療法が行われます。また、腎生検などによって、腎炎の型を確定することが重要です。

腎炎の原因を特定し、適切な治療を行うことによって、腎機能の低下を防ぐことができます。また、腎炎の予防のためには、感染症の予防や、薬剤の適正使用、自己免疫疾患の管理などが重要です。生活習慣の改善や、定期的な検診なども、腎炎の予防に役立ちます。

腎炎の診断

腎炎の診断には、以下のような検査が行われます。

  • 尿検査 尿中の血液や蛋白質、円柱などを調べます。血尿や蛋白尿は、腎炎の重要な所見です。また、尿中の白血球や細菌の有無も調べます。
  • 血液検査 腎機能や電解質、自己抗体などを調べます。血中の尿素窒素やクレアチニンの値から、腎機能を評価します。また、自己免疫疾患に関連する自己抗体の有無も調べます。
  • 画像検査 超音波検査やCT検査、MRI検査などで腎臓の形態を調べます。腎臓の腫大や萎縮、腎盂の拡張などの所見を確認します。
  • 腎生検 必要に応じて、腎臓の一部を採取し、顕微鏡で詳しく調べます。腎生検によって、腎炎の型や重症度を確定することができます。また、治療方針の決定にも役立ちます。

これらの検査結果を総合的に判断して、腎炎の診断が行われます。腎炎の種類によっては、特殊な検査が必要なこともあります。

尿検査は、腎炎の診断に欠かせない検査です。尿検査では、尿試験紙を用いて、尿中の血液や蛋白質の有無を調べます。また、尿沈渣を顕微鏡で観察することによって、赤血球や白血球、円柱などの有無を調べます。

血液検査では、腎機能を評価するための検査が行われます。血中の尿素窒素やクレアチニンの値から、糸球体濾過量を推定することができます。また、電解質のバランスや、貧血の有無なども調べます。自己免疫疾患による腎炎が疑われる場合は、自己抗体の検査も行われます。

画像検査では、腎臓の形態を評価します。超音波検査では、腎臓の大きさや形状、腎盂の拡張などを調べます。CT検査やMRI検査では、より詳細な情報を得ることができます。また、腎血流の評価も可能です。

腎生検は、腎炎の確定診断に重要な検査です。腎生検では、超音波ガイド下で腎臓の一部を採取し、顕微鏡で詳しく調べます。腎生検によって、腎炎の型や重症度を確定することができます。また、治療方針の決定にも役立ちます。

腎炎の診断には、これらの検査を組み合わせて行うことが重要です。早期発見と適切な治療によって、腎機能の低下を防ぐことができます。

腎炎の治療

腎炎の治療は、腎炎の種類や重症度によって異なります。腎炎の主な治療法には、以下のようなものがあります。

薬物療法

腎炎の治療には、原因に応じた薬物療法が行われます。感染性腎炎には抗菌薬、自己免疫性腎炎にはステロイド薬や免疫抑制薬、薬剤性腎炎には原因薬剤の中止などが行われます。また、高血圧や浮腫などの症状に対しても、降圧薬や利尿薬などの薬物療法が行われます。

感染性腎炎では、原因となる細菌やウイルスに対する抗菌薬や抗ウイルス薬の投与が行われます。抗菌薬の選択は、原因菌の種類や感受性に基づいて行われます。

自己免疫性腎炎では、自己免疫反応を抑制するためのステロイド薬や免疫抑制薬の投与が行われます。ステロイド薬は、炎症を抑える作用があります。免疫抑制薬は、T細胞やB細胞の機能を抑制することによって、自己免疫反応を抑えます。

薬剤性腎炎では、原因となる薬剤の中止が必要です。また、腎機能の回復を促すための補液や利尿薬の投与が行われることもあります。

高血圧や浮腫などの症状に対しては、降圧薬や利尿薬の投与が行われます。降圧薬は、血圧を下げることによって、腎臓の負担を軽減します。利尿薬は、体内の余分な水分を排泄することによって、浮腫を改善します。

薬物療法は、腎炎の原因や症状に応じて、適切に選択される必要があります。また、薬剤の副作用にも注意が必要です。

食事療法

腎炎の治療には、腎臓の負担を軽減するための食事療法が重要です。塩分制限や蛋白質制限、カリウム制限などが行われます。また、脂質異常症がある場合は、脂質制限食が行われます。

塩分制限は、高血圧や浮腫の改善に役立ちます。塩分の過剰摂取は、体内の水分貯留を促進するため、腎臓の負担を増大させます。塩分制限によって、体内の余分な水分を排泄することができます。

蛋白質制限は、腎機能の低下を抑えるために重要です。蛋白質の代謝産物である尿素は、腎臓で濾過される必要があります。腎機能が低下している場合は、尿素の排泄が困難になるため、体内に尿素が蓄積します。蛋白質制限によって、尿素の産生を抑えることができます。

カリウム制限は、高カリウム血症の予防に役立ちます。腎機能が低下している場合は、カリウムの排泄が困難になるため、体内にカリウムが蓄積します。カリウム制限によって、高カリウム血症を予防することができます。

脂質制限食は、脂質異常症がある場合に行われます。脂質異常症は、動脈硬化の危険因子であり、腎機能の低下にも関与します。脂質制限食によって、脂質異常症を改善することができます。

食事療法は、腎炎の重症度や合併症に応じて、適切に行われる必要があります。また、患者の嗜好や生活習慣にも配慮することが重要です。

透析療法

腎炎が進行し、腎不全に至った場合は、透析療法が必要になります。血液透析や腹膜透析などの方法があります。透析療法は、腎臓の機能を代替するための治療法です。

血液透析は、血液を体外に取り出し、透析膜を介して老廃物や余分な水分を除去する方法です。血液透析は、週に2~3回程度行われます。

腹膜透析は、腹腔内に透析液を注入し、腹膜を介して老廃物や余分な水分を除去する方法です。腹膜透析は、毎日行われます。

透析療法は、腎不全患者の生命維持に不可欠な治療法です。しかし、透析療法には合併症のリスクもあります。感染症や心血管疾患などの合併症の予防に注意が必要です。

腎炎の治療は、腎炎の種類や重症度、患者の全身状態などを考慮して、医師が最適な方法を選択します。また、治療後は定期的な検査を行い、再発や進行の有無を確認することが重要です。

腎炎は、早期発見と適切な治療が重要な疾患です。血尿や蛋白尿などの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診することが大切です。また、定期的な検診で腎炎を早期に発見することも重要です。

腎炎と診断された場合は、医師と十分に相談した上で、最適な治療法を選択することが重要です。治療法の選択には、腎炎の種類や重症度、患者の年齢や全身状態、患者の希望などが考慮されます。

また、腎炎の治療後は、再発や進行を早期に発見するために、定期的な検査が必要です。検査の頻度や内容は、腎炎の種類や重症度、治療法などによって異なります。

腎炎は、適切な治療によって、多くの場合、良好な予後が期待できます。しかし、進行した腎炎では、腎不全に至ることもあります。そのため、早期発見と適切な治療が重要です。

また、腎炎の予防のためには、感染症の予防や、薬剤の適正使用、自己免疫疾患の管理などが重要です。生活習慣の改善や、定期的な検診なども、腎炎の予防に役立ちます。

感染症の予防には、手洗いや予防接種などが重要です。また、感染症に罹患した場合は、適切な治療を受けることが大切です。

薬剤の適正使用には、医師の指示に従って、適切な量と期間で薬剤を使用することが重要です。また、副作用に注意し、異常があれば速やかに医師に相談することが大切です。

自己免疫疾患の管理には、病態に応じた治療を継続的に行うことが重要です。また、ストレスの管理や、感染症の予防なども大切です。

生活習慣の改善には、食事療法や運動療法などが重要です。塩分や蛋白質の過剰摂取を控え、適度な運動を心がけることが大切です。また、禁煙や節酒なども、腎炎の予防に役立ちます。

定期的な検診には、尿検査や血液検査などが含まれます。検診によって、腎炎の早期発見や、腎機能の評価を行うことができます。

腎炎は、早期発見と適切な治療が重要な疾患です。症状がある場合は速やかな受診を心がけ、定期的な検診も忘れずに行いましょう。また、腎炎と診断された場合は、医師と十分に相談した上で、最適な治療法を選択することが重要です。腎炎は、適切な管理によって、良好な予後が期待できる疾患です。