前立腺について - 富田林の泌尿器科

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前立腺について

前立腺(前立腺肥大症・前立腺ガン)について

前立腺は膀胱の下に位置する胡桃大の器官で、その中を尿道が通り精液の一部をつくっています。前立腺の病気として、良性の前立腺肥大症と悪性の前立腺癌が代表的でありますので、以下に簡単に説明します。

前立腺について

前立腺肥大症

前立腺肥大症は高齢男性において頻度の高い一般的な病気である。前立腺肥大症は組織学的には40歳代で25%、70歳代では80%に認める。臨床的には40歳代で10%、70歳代で40%に認める病気である。

正常正常
前立腺肥大症前立腺肥大症
症状
排尿困難、頻尿、残尿感、会陰部不快感など。一般的に病期を以下の3つに分けて表現される。
・第1期(刺激期)
・第2期(残尿発生期)
・第3期(膀胱拡張期)
診断
触診、経直腸超音波検査、PSA検査、尿流量測定等で前立腺癌との鑑別が重要です。
治療

薬物療法は主に尿道を広げる「α受容体遮断薬」、前立腺を小さくするお薬、「漢方薬・植物製剤」などがあります。 薬物療法で効果が不十分な場合は手術が必要となります。手術療法は尿道から内視鏡を使って電気メスやレーザーなどで前立腺部尿道を広げる手術です。前立腺の手術は当クリニックでは行っておりませんので入院施設のある病院を紹介しております。

経尿道的前立腺切除術(TUR)
排尿障害を悪化させないために 排尿障害を悪化させないために

前立腺癌

日本では前立腺がんの罹患数は男性の第一位で40年前の約30倍に増加しております。
前立腺癌はゆっくり成長するのが一般的で予後の良い癌であるが死亡数は男性癌の第六位と決して少なくありません。(一方、全世界では男性癌の中では肺がんに次いで二番目に多い。死亡数は第五位である。)
1975年は前立腺癌の罹患数は10位で死亡数は10位であったので年々増加傾向です。
前立腺癌には遺伝的要因が最も強い癌ですので血縁者に前立腺癌の方が居られる方は要注意です。

症状
初期は無症状。進行すると頻尿、残尿感、排尿困難、血尿等の前立腺肥大症とよく似た 症状を呈する。
診断
触診、経直腸超音波検査、PSA(前立腺特異抗原)検査を行い癌が疑われる場合は前立腺生検を行い組織診断で確定します。
経直腸超音波検査
経直腸超音波検査

簡便で詳しく前立腺を観察することができる検査方法で癌の診断に役立ちます。左が前立腺肥大症、右が前立腺癌。

PSA

前立腺特異抗原(PSA)は前立腺で産生されるタンパク質で、前立腺癌の初期段階から上昇するため、早期発見のマーカーとして用いられます。
一般的には4.0ng/ml未満が正常とされているが年齢階層別がカットオフ値は50~64歳:3.0ug未満、65~69歳:3.5ug未満、70歳以上は4.0ng未満が推奨されています。
4.1~10.0はグレーゾーンと言われ、その中に30~50%に癌が含まれていると報告されておりますので、触診や超音波検査で異常があれば、MRIや前立腺生検をお勧めします。

前立腺生検
前立腺生検

立腺を直腸から超音波で観察し、安全に12ヶ所の組織を採取します。同時に膀胱尿道鏡も行います。

治療
内分泌療法

前立腺癌が進行するときに男性ホルモンがはたらいていることから、男性ホルモンの分泌を抑えて癌を小さくする治療です。

手術療法

《前立腺全摘除術》
転移のない限局癌と診断された前立腺癌は前立腺と精嚢を摘出します。現在はロボット支援手術が多くの病院で行われるようになり標準的な手術療法となっております。
ロボット支援手術は大きな視野で安全に繊細な手術が可能ですが、従来の手術と同様に術後に尿失禁や性機能障害が起こることがあります。

放射線療法

前立腺と精嚢に放射線を照射して癌細胞を死滅させる治療法で、体外から照射する外照射法と体内から照射する内照射法があります。
外照射には2018年に保険適用になった粒子線治療も含まれます。外照射は外来での治療が可能です。
放射線治療と手術療法の治療成績は、現在ほぼ同等と報告されております。