診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
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午前 8:30-12:00 | ● | ● | - | ● | ● | ● | - |
午後 3:00-5:00 | ● | - | - | ● | - | - | - |
夜間 5:00-7:00 | - | ● | - | - | ● | - | - |
※休診日:水曜・日曜・祝日(往診随時・手術随時)
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神経因性膀胱は、脳や脊髄の疾患、神経の障害により、膀胱の機能が正常に働かなくなる状態を指します。
膀胱は尿を貯める臓器ですが、神経系の異常により、尿の貯留や排出が適切に行われなくなります。
神経因性膀胱は、日常生活の質を大きく低下させる疾患であり、適切な治療とケアが必要です。
本記事では、神経因性膀胱の定義、原因、症状、診断、治療について詳しく解説します。
神経因性膀胱とは、脳、脊髄、または末梢神経の障害により、膀胱の機能が正常に働かなくなる状態を指します。神経系は、膀胱の収縮や弛緩、尿道の開閉を制御しており、これらの神経の障害により、以下のような問題が生じます。
神経因性膀胱は、原因となる疾患や障害部位により、以下のように分類されます。
神経因性膀胱は、排尿機能の異常により、尿路感染症や腎機能障害、尿失禁など、様々な合併症を引き起こす可能性があります。適切な診断と治療により、これらの合併症を予防し、患者のQOLを維持することが重要です。
神経因性膀胱は、様々な疾患や病態により引き起こされます。主な原因として、以下のようなものがあげられます。
脳卒中(脳梗塞、脳出血)、脳腫瘍、認知症(アルツハイマー病、レビー小体型認知症など)、パーキンソン病、多系統萎縮症、脊髄疾患、脊髄損傷、脊髄腫瘍、多発性硬化症、脊髄空洞症、末梢神経疾患、糖尿病性ニューロパチー、骨盤内手術による神経損傷、ヘルペスウイルス感染による仙骨神経叢障害
先天性疾患(二分脊椎など)、外傷性脳損傷、放射線治療による骨盤内臓器の損傷
これらの疾患や病態により、膀胱の神経支配が障害され、神経因性膀胱が引き起こされます。原因疾患により、障害部位や重症度、症状は異なります。
神経因性膀胱の症状は、原因となる疾患や障害部位により異なりますが、以下のような症状が一般的に見られます。
これらの症状は、日常生活に大きな影響を及ぼし、QOLを低下させます。また、症状が進行すると、尿路感染症や腎機能障害など、重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
神経因性膀胱の診断は、問診、身体診察、尿検査、画像検査、尿流動態検査などにより総合的に行われます。
これらの検査により、神経因性膀胱の診断と重症度の評価、原因疾患の特定が行われます。また、合併症の有無や治療方針の決定にも重要な情報を提供します。
神経因性膀胱の治療は、原因疾患や症状、重症度に応じて、薬物療法、行動療法、間欠的導尿などを組み合わせて行われます。治療の目的は、膀胱機能を改善し、尿路感染症や腎機能障害などの合併症を予防することです。
薬物療法は、神経因性膀胱の症状を改善するために用いられます。主な薬剤として、以下のようなものがあげられます。
これらの薬剤は、症状や重症度に応じて、単独または併用で使用されます。また、原因疾患に対する治療も並行して行われます。
行動療法は、排尿習慣や生活習慣を改善することで、神経因性膀胱の症状を管理する方法です。主な行動療法として、以下のようなものがあげられます。
これらの行動療法は、薬物療法や間欠的導尿と組み合わせることで、より効果的に神経因性膀胱の症状をコントロールすることができます。
間欠的導尿は、排尿困難や高度の残尿がある場合に、定期的にカテーテルを用いて膀胱から直接尿を排出する方法です。自己導尿または介助者による導尿が行われます。
間欠的導尿は、神経因性膀胱の治療において重要な役割を果たします。適切な手技と衛生管理のもとで行うことが大切です。
神経因性膀胱は、原因疾患や症状、重症度に応じて、適切な治療方法を選択することが重要です。また、治療と並行して、尿路感染症や腎機能障害などの合併症を予防するための定期的な検査とケアが必要です。
神経因性膀胱は、患者のQOLに大きな影響を及ぼす疾患ですが、適切な治療とケアにより、症状をコントロールし、自立した生活を送ることが可能です。医療者と患者、家族が連携し、長期的な視点で治療とケアに取り組むことが大切です。
また、神経因性膀胱を抱える患者同士の交流や情報交換も、QOLの向上に役立ちます。患者会やサポートグループに参加することで、悩みを共有し、解決策を見出すことができるでしょう。
神経因性膀胱は、決して患者単独で向き合う疾患ではありません。医療者、家族、そして社会全体で支えていくことが重要です。患者一人ひとりに寄り添い、その人らしい生活を送れるようサポートしていきましょう。