尿路結石・尿管結石とは - 富田林の泌尿器科

尿路結石・尿管結石とは

尿路結石の定義

尿路結石は、腎臓から膀胱に至る尿路（尿の通り道）に形成される固体の結晶からなる石です。
これらの結石は、尿中のカルシウム、オキサラート、リン酸塩などのミネラルと塩が過剰に濃縮され、結晶化することで形成されます。
尿路結石は、そのサイズと形によって、無症状であることもありますし、尿路を遮ることで激しい痛みを引き起こすこともあります。

尿管結石の定義

尿管結石は、尿管（腎臓から膀胱へ尿を運ぶ管）内に形成される結石です。
これらの結石は、尿管を通過する際に痛みを引き起こすことが多く、特に結石が尿管を塞ぐと、腎臓への尿の逆流とそれに伴う強い痛み（腎結石コリック）が発生します。

尿路結石・尿管結石の原因

尿路結石および尿管結石の形成は、多くの要因に起因します。

尿路結石の原因

尿路結石の主な原因は、尿中のミネラルと塩のバランスの不均衡です。
適切な水分摂取の不足、特定の食事のパターン（例えば、高カルシウムや高オキサラートの食事）、または特定の病状（例えば、高尿酸血症）が、尿中のミネラルと塩の濃度を増加させ、結石の形成を促進します。

尿管結石の原因

尿管結石も、尿路結石と同様に、尿中のミネラルと塩の過剰な濃縮によって形成されます。
尿管結石は、多くの場合、腎臓で形成された結石が尿管に移動したものです。

尿路結石・尿管結石の症状

尿路結石および尿管結石の症状は、結石のサイズと位置に依存します。

尿路結石の症状

尿路結石の一般的な症状には、下腹部や腰部の痛み、血尿、頻尿が含まれます。
結石が膀胱に近づくと、尿意の増加や排尿時の痛みも現れることがあります。

尿管結石の症状

尿管結石は、特に結石が尿管を通過する際に、激しい痛みを引き起こすことがあります。
その他の症状には、血尿、吐き気、および頻尿が含まれることがあります。

尿路結石・尿管結石の治療

尿路結石および尿管結石の治療は、結石のサイズ、タイプ、および症状に依存します。

尿路結石の治療

尿路結石の治療は、結石のサイズとタイプによります。
小さな結石は、多くの場合、特定の薬物療法や多量の水分摂取によって排出を促進することができます。
大きな結石や複雑な結石の場合、衝撃波結石破砕術（ESWL）や結石の手術除去が必要になることがあります。

尿管結石の治療

尿管結石の治療は、結石が尿管を通過するのを助けるために、薬物療法（例えば、アルファブロッカー）や多量の水分摂取が用いられることがあります。
これは、結石が自然に排出されるのを助けるためです。一方で、大きな結石や動かない結石、または激しい痛みや他の合併症を引き起こしている結石の場合、より積極的なアプローチが必要となることがあります。これには、内視鏡的な手術やレーザー破砕などが含まれます。

尿管結石が引き起こす痛みは、しばしば非常に強く、患者が病院の救急部門を訪れる主な理由となります。
この痛みを管理するためには、非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）やオピオイドなどの鎮痛剤が用いられることがあります。

再発予防

いまだに大部分の例では原因が分かっておりませんが、食生活、代謝、ホルモンが関係していることは確かで、最大の誘因は食生活です。尿路結石の成分は私たちが毎日食べている食物に含まれているものがほとんどです。
したがって、結石の発生につながる成分を減らし、逆に結石の発生を抑える成分を増やすことが予防上大変重要な意味を持ち、食事療法が必要になってくるわけです。
食事療法は結石を予防するだけでなく、生活習慣病の予防にもつながります。

定期検診

尿路結石は再発しやすい病気です。再発防止や早期発見のためにも定期的な検診が必要です。

まとめ

尿路結石および尿管結石は、多くの人々に影響を与え、時には重大な症状や合併症を引き起こす可能性があります。
これらの結石は、ライフスタイルの選択、特定の食事のパターン、遺伝的な要因、および特定の病状に関連している可能性があります。
結石の予防と管理は、適切な水分摂取、バランスの取れた食事、および定期的な医療チェックアップを通じて、一部可能です。

尿路結石および尿管結石の診断と治療は、専門的な医療ケアを必要とします。
したがって、定期的な健康診断と、専門家とのオープンで正直なコミュニケーションが、これらの状態の効果的な管理と予防に不可欠です。
特に、結石の症状やリスクファクターがある場合、または家族歴がある場合、医療専門家との定期的なコミュニケーションが特に重要となります。